2026年8月19日 更新

看板を外すときに
知っておきたいこと

費用は何で決まるのか、見積書のどこを見るのか、種類ごとに何が違うのか。 都道府県を問わず共通する話をまとめました。業者と条例は各県のページへ。

9項目費用が変わるところ
11種類看板の種類別
9手順問い合わせから届出まで

看板を外す仕事は、新しく作る仕事とは性質が違います。 大変なのは外すこと自体ではなく、外したあとをどう収めるかのほうです。 壁に残ったビス穴、日焼けで色が変わった跡、地中に残った基礎。ここをどこまで戻すかで、金額も日数も変わります。

看板の種類と付いている高さでも、必要な作業はかなり違います。 手の届く高さの小さな看板なら短時間で終わることもありますが、 建物から張り出した袖看板や屋上の看板になると高所作業車や足場が要ります。 照明の入った電飾看板・LED看板は電気配線を安全に処理する作業が加わります。

つまり撤去の金額は、看板そのものではなく置かれている条件で決まります。 だから相場という言い方があまり役に立ちません。 このページでは、その条件のどこが金額に効くのかを分解しました。

都道府県ごとの話は別のページに

外す期限や届出の書類は、都道府県や市の条例で決まっており、地域によって中身が違います。 対応できる会社も地域ごとに変わります。そちらは都道府県別のページにまとめました。

Cases

看板を外すことになる場面

同じ「外す」でも、理由によって急ぎ方と確かめることが変わります。

店をたたむ

店名や社名の入った看板は、閉店後にそのまま残せません。退去日が決まっている物件では日程を動かせないため、閉店を決めた時点で撤去の手配も動かすことになります。

別の場所へ移る

移転先で使える看板は外して持っていき、使えないものは処分する。この切り分けが要ります。再利用したい看板があるなら外し方が変わるので、最初に伝えてください。

テナントを引き払う

賃貸の契約書には、借りる前の状態に戻すことが書かれているのが普通です。看板を外すだけで済むのか、ビス穴の埋め戻しや壁の塗り直しまで含むのか。この範囲は行政の決まりではなく契約で決まります。

看板が古くなった

長く使った看板は、取付金具のさびや下地の傷みが進みます。落ちてからでは遅いので、点検して外すという判断です。

台風や強風で壊れた

まず人が近づかないようにするのが先です。壊れ方によっては、落下を止める応急処置と、あらためて日を決めての本撤去に分かれます。

店名を変える・改装する

古い看板を外して新しいものに替える場合です。撤去と製作を同じ会社に頼めると、取付面の下地や電源の状態をそのまま引き継いで考えてもらえます。

貸主や管理会社から求められた

退去したのに看板が残っている、許可の期限が切れている、といった理由です。費用を誰が持つかを先に決めておくと、見積もりが出てからの行き違いを防げます。

Cost

費用は何で変わるのか

同じ「看板1枚」でも、場所と種類で作業がまるごと変わります。

次に挙げたものは、いずれも作業量に直結します。 見積もりを比べるときは、この項目のどれが金額に含まれているかをそろえてください。

看板の大きさ面積が大きいほど、外して運び出す手間も、処分する量も増えます。一枚ものか分割できるかでも作業時間が変わります。
取り付けてある高さ手が届く高さか、2階・3階の高さか。ここで必要な機材が変わり、金額に一番響きます。
看板の種類壁面看板は外して壁を直す、袖看板は突き出した金具ごと、ポール看板は支柱と基礎まで。作業の範囲が違います。
電気が通っているか電飾看板やLED看板は、電源を切って配線を安全に処理する作業が加わります。
機材が要るか高所作業車や足場を使うなら、その手配費がかかります。前面道路の幅や車を停める場所によって、使える機材も変わります。
処分まで含めるか外した看板をどう捨てるかで金額が変わります。見積書に処分費が入っているかを見てください。
外したあとを直すかビス穴を埋める、下地を直す、周りと色を合わせる。どこまで戻すかで作業量が変わります。
作業できる時間帯商業ビルやテナントでは、営業時間外や早朝・夜間しか作業できないことがあります。
まわりへの配慮歩道側に張り出す作業では、通行の安全を確保する手当てが要ることがあります。
Quotation

見積書のどこを見るか

金額の差が、作業の差なのか範囲の差なのかを見分けるための項目です。

作業費職人が何人、何時間かかるか。梯子で届く看板と、高所作業車が要る看板では、ここがまるごと変わります。
機材の使用料高所作業車、足場、クレーン。日単位や車格別で立つことが多い項目です。別立てか作業費込みかを確かめます。
廃材の処分費外した看板を運んで捨てる費用。運ぶ車の大きさで額が変わります。含まれているか必ず見てください。
電気の処理照明の入った看板を外すときの配線処理。電源装置が別の場所にあると、そのぶん手間が増えます。
原状回復ビス穴の埋め戻し、下地の補修、周りとの色合わせ。どこまでやるかで額が動きます。
諸経費・交通費現場までの距離や駐車の手当て。km単位で出している会社もあります。
安い見積もりが安いとは限らない

撤去の見積もりで差が出やすいのは、廃材処分費壁の補修機材の手配費の3つです。 この3つが入っていない見積もりは当然安く見えますが、あとから足されれば同じことになります。 比べる前に、3つが入っているかをそろえてください。

Types

外せる看板の種類

種類によって、外し方も、外したあとに残るものも変わります。

壁面看板

建物の壁に直接付けた看板。ビス留めか接着かで外し方が変わり、外したあとにビス穴や色の差が残ります。

袖看板(突き出し看板)

建物から道路側へ張り出した看板。高い位置にあることが多く、高所作業車や足場が要りやすい種類です。

電飾看板

中に蛍光灯などの照明が入った看板。電源が生きたままでは外せないため、配線の切り離しが先になります。

LED看板

LEDで光る看板。電飾看板と同じく電気の作業をともないます。電源装置が別の場所に付いていることもあります。

スタンド看板

床や地面に置く型。固定していなければ運び出すだけで済むこともありますが、処分は要ります。

ポール看板(自立看板)

支柱を地面に立てた看板。基礎がコンクリートで埋まっていることが多く、どこまで掘るかで作業量が変わります。

屋上看板

建物の屋上に載せた看板。鉄骨の解体をともなうため、規模が大きくなりやすい種類です。

入口まわりの小型看板

社名板や営業案内板など。数があるなら、まとめて外したほうが手間が少なくなります。

駐車場の案内看板

区画表示や誘導板。屋外にあるので、支柱の基礎が地中に残っていないか確かめます。

メニュー看板

飲食店の店頭に出す表示。置き型と壁付け型で扱いが変わります。

古いアクリル看板

年数が経って割れやすくなったアクリル製。作業中に欠けやすく、破片を飛ばさない配慮が要ります。

Flow

問い合わせから届出までの流れ

9つの手順に分けました。地域によっては最後の届出が要ります。

  1. 1
    問い合わせる

    看板のある住所、看板の種類、いつまでに外したいか。この3つを伝えます。閉店日や退去日が決まっているなら、最初に言ってください。

  2. 2
    写真を送る

    外したい看板を3方向から撮って送ります。看板そのもの、取り付けてある金具まわり、そして建物のどこに付いているかがわかる引き。この3枚で、現地を見る前でもある程度の話ができます。

  3. 3
    現地を見てもらう

    写真だけでは決めにくいときに来てもらいます。取付方法、電源の位置、作業車を停められる場所、周りの安全をその場で確かめます。

  4. 4
    見積もりを受け取る

    作業の内容、使う機材、処分、壁の補修。どこまでが金額に入っているかを書面で確かめます。

  5. 5
    日程を決める

    機材の手配と、作業できる時間帯を合わせます。道路の状況によっては、車の少ない時間が選ばれます。

  6. 6
    作業する

    周りを養生し、電気が通っている看板は先に電源を処理してから外します。落下と破片の飛散を防ぎながら解体して運び出します。

  7. 7
    廃材を処分する

    外した看板を運んで処分します。見積もりに入っているかは、頼む前に確かめておきます。

  8. 8
    外したあとを確認する

    取付跡、ビス穴、壁の状態を一緒に見ます。補修まで頼んでいるなら、仕上がりも確かめます。

  9. 9
    届出を出す

    許可を受けていた看板なら、外したあとに届出が要ることがあります。撤去後の写真を求められる場合があるので、作業した日の写真は残しておいてください。

FAQ

看板撤去のよくある質問

写真だけで見積もりを出してもらえますか。
看板の種類や大きさによっては、写真だけで概算を出してもらえることがあります。ただし高いところにある看板や照明の入った看板は、取付方法・電源の位置・作業車を停められる場所を見ないと判断しにくいため、現地を確かめたうえでの見積もりになります。写真は、看板の全体、取り付けてある部分、建物のどこに付いているかがわかる引き。この3種類を用意しておくと話が早く進みます。
急ぎでも外してもらえますか。
必要な機材の空き具合と、作業できる時間帯によります。高所作業車や足場が要る看板ほど、手配に日数がかかります。閉店日や退去日が決まっているなら、その日付を最初に伝えて、いつまでにできるかを確かめてください。
電気が通っている看板でも外せますか。
電飾看板やLED看板は、電源を切って配線を安全に処理してから外します。ブレーカーの位置や、電源装置が看板と別の場所にあるかどうかで作業が変わるので、問い合わせの時点で「照明の入った看板です」と伝えておくとやり取りが早くなります。
処分の費用は見積もりに入っていますか。
見積書の作り方は会社によって違い、作業費と処分費を分けて出すこともあります。外した看板を捨てる作業は必ず発生するので、見積もりを受け取ったら処分費が入っているかを確かめてください。運ぶ車の大きさで額が変わるため、単価を公開している会社では車種別に書かれていることもあります。
外したあとの壁も直してもらえますか。
看板を外すと、ビス穴や取付跡、日焼けによる色の差が残ります。補修まで対応できるかは会社によって違うので、見積もりの段階で「どこまで戻すか」を具体的に伝えて確かめてください。テナントを引き払う場合は、契約書に書かれた原状回復の範囲と合わせて相談すると行き違いが起きにくくなります。
貸主や管理会社への確認は要りますか。
賃貸物件やテナントビルでは、作業日・作業方法・共用部の使い方について、前もって管理会社や貸主の了解が要ることがあります。費用を誰が持つかも確かめておきたいところです。手配する前に、契約の内容と合わせて確認してください。
閉店の前と後、どちらで外すのがよいですか。
状況によります。閉店前だと営業中の店先に足場や作業車が入りますし、閉店後だと鍵の受け渡しや電気の契約が関わってきます。電飾看板は電気が止まっていると進め方が変わることもあるので、閉店の予定日と電気の解約予定を伝えて相談してください。
古い看板が落ちそうです。どうすればいいですか。
落ちるおそれのある看板は、通行人や車への被害につながります。看板の下に人が入らないようにしたうえで、早めに連絡してください。壊れ具合によっては、まず落下を止める応急処置をして、あらためて日を決めて本格的に外す、という進め方になります。
見積もりを比べるときのこつはありますか。
金額の差が、作業の差なのか、含まれる範囲の差なのかを見分けることです。廃材処分費が入っているか、壁の補修がどこまで入っているか、機材の手配費が別立てか。この3点をそろえて比べると、同じ土俵で見られます。
撤去したあとに手続きは要りますか。
許可を受けていた屋外広告物を外した場合、自治体への届出が必要になることがあります。届出の名称・様式・期限は都道府県や市によって違い、外す期限そのものが条例で決まっている地域もあります。看板のある都道府県のページで確かめてください。

看板の写真を用意してから相談する

看板の全体、取り付けてある部分、建物のどこに付いているかがわかる引き。
この3枚があると、はじめのやり取りが早く済みます。