看板を外すときに
知っておきたいこと
費用は何で決まるのか、見積書のどこを見るのか、種類ごとに何が違うのか。 都道府県を問わず共通する話をまとめました。業者と条例は各県のページへ。
看板を外す仕事は、新しく作る仕事とは性質が違います。 大変なのは外すこと自体ではなく、外したあとをどう収めるかのほうです。 壁に残ったビス穴、日焼けで色が変わった跡、地中に残った基礎。ここをどこまで戻すかで、金額も日数も変わります。
看板の種類と付いている高さでも、必要な作業はかなり違います。 手の届く高さの小さな看板なら短時間で終わることもありますが、 建物から張り出した袖看板や屋上の看板になると高所作業車や足場が要ります。 照明の入った電飾看板・LED看板は電気配線を安全に処理する作業が加わります。
つまり撤去の金額は、看板そのものではなく置かれている条件で決まります。 だから相場という言い方があまり役に立ちません。 このページでは、その条件のどこが金額に効くのかを分解しました。
外す期限や届出の書類は、都道府県や市の条例で決まっており、地域によって中身が違います。 対応できる会社も地域ごとに変わります。そちらは都道府県別のページにまとめました。
看板を外すことになる場面
同じ「外す」でも、理由によって急ぎ方と確かめることが変わります。
店名や社名の入った看板は、閉店後にそのまま残せません。退去日が決まっている物件では日程を動かせないため、閉店を決めた時点で撤去の手配も動かすことになります。
移転先で使える看板は外して持っていき、使えないものは処分する。この切り分けが要ります。再利用したい看板があるなら外し方が変わるので、最初に伝えてください。
賃貸の契約書には、借りる前の状態に戻すことが書かれているのが普通です。看板を外すだけで済むのか、ビス穴の埋め戻しや壁の塗り直しまで含むのか。この範囲は行政の決まりではなく契約で決まります。
長く使った看板は、取付金具のさびや下地の傷みが進みます。落ちてからでは遅いので、点検して外すという判断です。
まず人が近づかないようにするのが先です。壊れ方によっては、落下を止める応急処置と、あらためて日を決めての本撤去に分かれます。
古い看板を外して新しいものに替える場合です。撤去と製作を同じ会社に頼めると、取付面の下地や電源の状態をそのまま引き継いで考えてもらえます。
退去したのに看板が残っている、許可の期限が切れている、といった理由です。費用を誰が持つかを先に決めておくと、見積もりが出てからの行き違いを防げます。
費用は何で変わるのか
同じ「看板1枚」でも、場所と種類で作業がまるごと変わります。
次に挙げたものは、いずれも作業量に直結します。 見積もりを比べるときは、この項目のどれが金額に含まれているかをそろえてください。
| 看板の大きさ | 面積が大きいほど、外して運び出す手間も、処分する量も増えます。一枚ものか分割できるかでも作業時間が変わります。 |
|---|---|
| 取り付けてある高さ | 手が届く高さか、2階・3階の高さか。ここで必要な機材が変わり、金額に一番響きます。 |
| 看板の種類 | 壁面看板は外して壁を直す、袖看板は突き出した金具ごと、ポール看板は支柱と基礎まで。作業の範囲が違います。 |
| 電気が通っているか | 電飾看板やLED看板は、電源を切って配線を安全に処理する作業が加わります。 |
| 機材が要るか | 高所作業車や足場を使うなら、その手配費がかかります。前面道路の幅や車を停める場所によって、使える機材も変わります。 |
| 処分まで含めるか | 外した看板をどう捨てるかで金額が変わります。見積書に処分費が入っているかを見てください。 |
| 外したあとを直すか | ビス穴を埋める、下地を直す、周りと色を合わせる。どこまで戻すかで作業量が変わります。 |
| 作業できる時間帯 | 商業ビルやテナントでは、営業時間外や早朝・夜間しか作業できないことがあります。 |
| まわりへの配慮 | 歩道側に張り出す作業では、通行の安全を確保する手当てが要ることがあります。 |
見積書のどこを見るか
金額の差が、作業の差なのか範囲の差なのかを見分けるための項目です。
| 作業費 | 職人が何人、何時間かかるか。梯子で届く看板と、高所作業車が要る看板では、ここがまるごと変わります。 |
|---|---|
| 機材の使用料 | 高所作業車、足場、クレーン。日単位や車格別で立つことが多い項目です。別立てか作業費込みかを確かめます。 |
| 廃材の処分費 | 外した看板を運んで捨てる費用。運ぶ車の大きさで額が変わります。含まれているか必ず見てください。 |
| 電気の処理 | 照明の入った看板を外すときの配線処理。電源装置が別の場所にあると、そのぶん手間が増えます。 |
| 原状回復 | ビス穴の埋め戻し、下地の補修、周りとの色合わせ。どこまでやるかで額が動きます。 |
| 諸経費・交通費 | 現場までの距離や駐車の手当て。km単位で出している会社もあります。 |
撤去の見積もりで差が出やすいのは、廃材処分費、壁の補修、機材の手配費の3つです。 この3つが入っていない見積もりは当然安く見えますが、あとから足されれば同じことになります。 比べる前に、3つが入っているかをそろえてください。
外せる看板の種類
種類によって、外し方も、外したあとに残るものも変わります。
建物の壁に直接付けた看板。ビス留めか接着かで外し方が変わり、外したあとにビス穴や色の差が残ります。
建物から道路側へ張り出した看板。高い位置にあることが多く、高所作業車や足場が要りやすい種類です。
中に蛍光灯などの照明が入った看板。電源が生きたままでは外せないため、配線の切り離しが先になります。
LEDで光る看板。電飾看板と同じく電気の作業をともないます。電源装置が別の場所に付いていることもあります。
床や地面に置く型。固定していなければ運び出すだけで済むこともありますが、処分は要ります。
支柱を地面に立てた看板。基礎がコンクリートで埋まっていることが多く、どこまで掘るかで作業量が変わります。
建物の屋上に載せた看板。鉄骨の解体をともなうため、規模が大きくなりやすい種類です。
社名板や営業案内板など。数があるなら、まとめて外したほうが手間が少なくなります。
区画表示や誘導板。屋外にあるので、支柱の基礎が地中に残っていないか確かめます。
飲食店の店頭に出す表示。置き型と壁付け型で扱いが変わります。
年数が経って割れやすくなったアクリル製。作業中に欠けやすく、破片を飛ばさない配慮が要ります。
問い合わせから届出までの流れ
9つの手順に分けました。地域によっては最後の届出が要ります。
- 1問い合わせる
看板のある住所、看板の種類、いつまでに外したいか。この3つを伝えます。閉店日や退去日が決まっているなら、最初に言ってください。
- 2写真を送る
外したい看板を3方向から撮って送ります。看板そのもの、取り付けてある金具まわり、そして建物のどこに付いているかがわかる引き。この3枚で、現地を見る前でもある程度の話ができます。
- 3現地を見てもらう
写真だけでは決めにくいときに来てもらいます。取付方法、電源の位置、作業車を停められる場所、周りの安全をその場で確かめます。
- 4見積もりを受け取る
作業の内容、使う機材、処分、壁の補修。どこまでが金額に入っているかを書面で確かめます。
- 5日程を決める
機材の手配と、作業できる時間帯を合わせます。道路の状況によっては、車の少ない時間が選ばれます。
- 6作業する
周りを養生し、電気が通っている看板は先に電源を処理してから外します。落下と破片の飛散を防ぎながら解体して運び出します。
- 7廃材を処分する
外した看板を運んで処分します。見積もりに入っているかは、頼む前に確かめておきます。
- 8外したあとを確認する
取付跡、ビス穴、壁の状態を一緒に見ます。補修まで頼んでいるなら、仕上がりも確かめます。
- 9届出を出す
許可を受けていた看板なら、外したあとに届出が要ることがあります。撤去後の写真を求められる場合があるので、作業した日の写真は残しておいてください。
看板撤去のよくある質問
写真だけで見積もりを出してもらえますか。
急ぎでも外してもらえますか。
電気が通っている看板でも外せますか。
処分の費用は見積もりに入っていますか。
外したあとの壁も直してもらえますか。
貸主や管理会社への確認は要りますか。
閉店の前と後、どちらで外すのがよいですか。
古い看板が落ちそうです。どうすればいいですか。
見積もりを比べるときのこつはありますか。
撤去したあとに手続きは要りますか。
都道府県から撤去業者を探す
対応できる会社も、外す期限も、届出の書類も地域によって違います。
東京都に対応する会社の比較と、東京都の屋外広告物条例で決まっている手続き。
埼玉県に対応する会社の比較と、埼玉県の屋外広告物条例で決まっている手続き。
千葉県に対応する会社の比較と、千葉県の屋外広告物条例で決まっている手続き。
神奈川県に対応する会社の比較と、神奈川県の屋外広告物条例で決まっている手続き。
※ 各県のページには、公式サイトに撤去の記載があった会社の比較と、その県の屋外広告物条例で決まっている手続きを載せています。
看板の写真を用意してから相談する
看板の全体、取り付けてある部分、建物のどこに付いているかがわかる引き。
この3枚があると、はじめのやり取りが早く済みます。