看板集客 / 2026年9月5日 更新 / 読了目安 約11分

シャッターの表示の作り方
閉店中に効かせる5ステップ

店のシャッター面をどうするか決める方へ。 1週間168時間のうち、100時間以上は店が閉まっています。 その間、通りに面しているのは看板ではなくシャッターです。 閉じている面をどう使うかで、通る人の記憶に残る量が変わります。

5手順数え方から測り方まで
3閉店中に載せる内容
12項目発注前に見る点
この記事でわかること

閉まっている時間を、1日と1週間で数える方法/ 閉店中に載せる三つと、載せないほうがよい四つ/ 巻き取る面に文字を置くとき、避ける位置/ 塗る・貼る・掛ける・留めるの選び分け/ 借りた物件で、戻す前提の選び方/ 月あたりの費用を、必要な新規客数に直す式/ 閉店後の時間帯に効きめを測る手順

閉まっている時間のほうが、開いている時間より長い

看板の相談は、開店中の見え方から始まります。 ところが通りに面している時間は、閉まっている面のほうが長いのです。

起きやすいのは、次の四つです。 昼の見え方だけで決めて、夜に沈んで読めない。 巻き取る位置に細い文字を置き、割れと剥がれが早く出る。 営業の時間を載せず、出直す判断をしてもらえない。 借りた面を塗ってしまい、退去のときに戻す作業が大きくなる。

どれも、発注の前に手を打てば起きません。 時間を数え、内容を絞り、描き方を選び、費用を客数に直し、閉店後に測る。 この五つを順に埋めていきます。

Step 1

閉まっている時間を数える

面の値打ちは、時間の長さで決まります。

1日の営業時間を書き出す

開ける時刻と閉める時刻を書きます。仕込みや片付けの時間は入れません。客から見て開いている時間だけを数えます。

24から引く

営業が10時間なら、閉まっているのは14時間です。半分を超えていることが、ここで分かります。

休む日を足す

週休1日なら、その日は24時間ぶんが閉まっています。週で数え直すと、割合がさらに上がります。

通る人が多い時間と重ねる

閉店後の帰宅時間、休みの日の昼。人が通る時間に閉まっているなら、その面の値打ちは大きくなります。

1日で数えると、こうなります。

営業10時間の店 → 24 − 10 = 14時間
14 ÷ 24 = 約58%

週休1日を足すと、割合はさらに上がります。

営業日6日 → 14 × 6 = 84時間
休む日1日 → 24 × 1 = 24時間
84 + 24 = 週108時間
1週間 = 24 × 7 = 168時間
108 ÷ 168 = 約64%

年に直すと 108 × 52 で5,616時間です。 この時間ぶん、シャッターが店の顔をしています。

ただし、時間の長さだけでは決まりません。 深夜に人が通らない場所なら、長くても意味は小さくなります。 閉店後の帰宅時間や、休みの日の昼に人が通るかを見てください。

Step 2

閉店中に伝える内容を、三つに絞る

読む人は歩いています。立ち止まる前提で作らないでください。

閉まっている店の前で、人が知りたいことは限られています。

載せること何のために具体的には
何の店か通りがかりに覚えてもらう業種を示す一語と店名
いつ開くか出直す判断ができる曜日ごとの営業の時間
どこで調べるか閉まっていても次に進める二次元コードか電話番号

二つ目の「いつ開くか」が、いちばん抜けています。 時間が分からないと、また来ようという判断ができません。

載せないほうがよいもの

載せがちなものなぜ働かないかどこへ移すか
商品の細かい説明暗い時間に読まれない開店中の面に移す
期間限定の告知はがし忘れが目立つ貼り紙で別に出す
長い挨拶文立ち止まらないと読めない店内の掲示に移す
地図拡大しないと分からない二次元コードの先に置く

休業や移転を知らせる掲示は、別の作りにします。 期間が終われば外すものなので、恒久の表示とは分けてください。 書き方はお知らせの掲示の作り方にまとめています。

文字の高さを出す

読ませたい距離は、道の反対側までを目安にします。

文字の高さ = 視認距離 ÷ 250 〜 視認距離 ÷ 500
15m先から読ませる → 15,000 ÷ 500 = 30mm / 15,000 ÷ 250 = 60mm
3〜6cm

夜は昼より読みにくくなります。 街灯の位置、地の色との明暗差、面の艶で変わります。 算出した幅のうち、大きいほうに寄せてください。

Step 3

描く方法を、はがす前提で選ぶ

シャッターは巻き取る面です。壁と同じようには作れません。

シャッターは巻き取ります

開けるときに巻き上がる作りだと、面が曲がります。曲がる部分に細い線があると、割れや剥がれが起きます。

凹凸のある面かを見る

波形の面では、貼る方法が限られます。凹凸をまたぐ文字は、斜めから見ると読めなくなります。

戻す必要があるかを決める

借りている物件なら、退去のときに戻す前提で選びます。塗ってしまうと、戻す作業が大きくなります。

落書きされたときを考える

上から塗り直せる作りか、その部分だけ貼り替えられるか。直しやすさは、方法を選ぶ段階で決まります。

方法は四つに分かれます。 持たせたい年数と、戻す必要があるかで選びます。

方法向く場合やめるとき
塗って描く長く使うはがすには塗り直しが要る
シートを貼る数年で替える貼り替えで戻せる
板を掛ける賃貸で戻したい外せば元の面に戻る
マグネットで留める毎日つけ外す営業中は外して保管する

巻き取る位置には、細い線を置かないでください。 曲がるたびに力がかかり、そこから割れます。 壁の面に出す場合の作り方は壁面看板の作り方で扱っています。

建物の管理者と、掲出の扱いを先に確かめる

借りている物件では、面を使ってよいかを管理者に聞きます。 退去のときに戻す約束があるなら、塗る方法は選べません。 面の大きさや内容によっては、屋外広告物としての扱いに関わることもあります。 県の条例が及ぶ地域と、市が独自の条例を持つ地域があります。
※ 許可の要否と手続きは、管轄の窓口へご確認ください。

Step 4

費用を月あたりに直し、必要な客数を出す

総額のままでは、他の面と比べられません。

額が動くところは五つです。

面の大きさシャッターの幅と高さで決まります。間口が広いほど、作業も材料も増えます。
描く方法塗るか、貼るか、掛けるか。持たせたい年数によって選ぶものが変わります。
色数と絵の細かさ文字だけか、絵を入れるか。色が増えるほど、作る手間が乗ります。
作業できる時間帯営業中はシャッターが開いています。作業は閉店後か休みの日に限られます。
戻す必要があるか退去のときに元へ戻す約束があるなら、その作業ぶんを見ておきます。

四番目は、日程の相談で変わります。 休みの日にまとめて作業してもらう形にすると、営業を止めずに済みます。 掲載社が公式サイトで公開している金額は、看板の費用に種類別にまとめています。

持つ年数で割り直す

5年 = 5 × 12 = 60か月
総額90,000円 ÷ 60か月 = 月1,500円

この90,000円は相場ではありません。 割り算の動きを見るために置いた、仮の数字です。

何人来れば釣り合うかに直す

月あたりのコスト ÷ (客単価 × 粗利率) = 月に必要な新規客数
1,000 × 0.5 = 500
1,500 ÷ 500 = 月3人
30 ÷ 3 = 10日に1人

客単価を1,000円、粗利率を5割と置いた場合です。 10日に1人が新しく来れば、月1,500円と釣り合います。

これらの数字は、式の動きを見るための仮の置き方です。 自分の店の客単価と粗利率に差し替えて計算してください。

Step 5

閉店後の時間帯に測って、直す

昼に見て回っても、この面の効きめは分かりません。

閉店後に自分で通る

店を閉めた後、道の反対側から見ます。夜の見え方は、昼とはまったく違います。

閉店後の写真を撮る

同じ位置から毎月1枚撮ります。落書きや汚れがいつ付いたかを、後から示せます。

開店直後の来客を数える

開けてすぐ入ってくる人を数えます。閉まっている間に見た人が、出直してきた数です。

二次元コードの読み取りを見る

シャッターにだけ載せた読み取り先を用意します。閉店後の時間帯に読まれた数が分かります。

上から順に、手間の軽い方法です。 1番目は、店を閉めた帰りがけにできます。

見る時期を決める

1週間夜の見え方を、道の反対側から確かめます。
1か月開店直後の来客を数え始めます。まだ比べる相手がありません。
3か月読み取りの数と、開店直後の来客を並べます。
1年色あせと落書きを見ます。直す範囲を決める時期です。

開店直後に入ってくる人が、この面の成果です。 閉まっている間に見て、出直してきた人がそこに表れます。 効果の測り方そのものは看板広告の作り方ガイドで詳しく扱っています。

効かないときは、この順で疑う

  1. 1
    夜に道の反対側から見る

    費用はかかりません。街灯の位置で、読めるかどうかが決まっています。

  2. 2
    汚れを落とす

    排気と埃で暗くなっているだけの場合があります。

  3. 3
    営業の時間を足す

    時間の表示が無いと、出直す判断ができません。貼り紙1枚から始められます。

  4. 4
    文字を大きくする

    道の反対側までの距離を測り、そこから高さを出し直します。

  5. 5
    地の色を変える

    暗い面に暗い文字だと、夜に沈みます。明暗差を付け直します。

  6. 6
    光を当てる

    照明の追加になります。電気の工事が要るので、最後に検討します。

上のほうほど、費用がかからずに直せます。 1番から3番までは、その日のうちに手を付けられます。 光を当てるのを最後に置くのは、電気の工事が要るからです。

落書きは、見つけた週のうちに消す

描かれたまま置くと、手入れされていない店に見えます。 その部分だけ塗り直せるか、貼り替えられるか。 直しやすさは、方法を選ぶ段階で決まっています。 いたずらへの備え方は看板のいたずら・破損対策にまとめています。

Pitfalls

よくある失敗5パターン

どれも、貼り紙や部分の直しで手を打てます。

失敗何が起きるか直し方
開店中の見え方だけで決めた夜に沈んで読めない閉店後に道の反対側へ行き、見え方を確かめる
巻き取る部分に細い文字を入れた割れと剥がれが早く出る曲がる位置を避け、太い文字に描き替える
営業の時間を載せなかった出直す判断ができず素通りされる貼り紙で時間を足す。恒久の表示はその後で
賃貸の面を塗ってしまった退去のときに戻す作業が大きくなる次の更新で、外せる板や貼り替え式へ移す
落書きを消さずに置いた手入れされていない店に見えるその部分だけ塗り直すか、貼り替える
Checklist

セルフチェックリスト

発注の直前に使います。5つ以上「いいえ」があれば、見直す余地があります。

  • 1日の営業時間を書き出し、24から引いた
  • 休む日を足して、1週間で割合を数え直した
  • 人が通る時間と、閉まっている時間が重なるかを見た
  • 載せる内容を、何の店か・いつ開くか・どこで調べるかの三つに絞った
  • 商品の説明や長い挨拶文を、開店中の面へ移した
  • 道の反対側までの距離を測り、文字の高さを出した
  • シャッターの巻き取る位置に、細い文字を置いていない
  • 面の凹凸を見て、貼る方法が使えるかを確かめた
  • 退去のときに戻す必要があるかを、契約で確かめた
  • 建物の管理者に、面を使ってよいかを聞いた
  • 月あたりの費用を、必要な新規客数に直した
  • 閉店後に、道の反対側から見え方を確かめた
FAQ

よくある質問

シャッターの表示は、何から決めればいいですか?
閉まっている時間を数えることからです。営業10時間の店なら、1日のうち14時間が閉まっています。週休1日なら、1週間168時間のうち108時間になります。
何を載せるのがいいですか?
何の店か、いつ開くか、どこで調べるか。この三つです。商品の細かい説明は、暗い時間に読まれません。開店中に見える面へ移してください。
文字の大きさは、どう決めますか?
視認距離の250分の1から500分の1が目安です。道の反対側までを15mと置くなら、3〜6cmになります。街灯の位置と地の色によって、読める距離は変わります。
許可や手続きは要りますか?
建物の管理者の承諾が要ることがあります。屋外広告物としての扱いも、面の大きさや内容によって変わります。県の条例が及ぶ地域と、市が独自の条例を持つ地域があります。要否は管轄の窓口へご確認ください。
効いているかは、どう判断しますか?
開店直後に入ってくる人の数です。閉まっている間に見て、出直してきた人がここに表れます。3か月ほど数えると、傾向が見えます。
予算が限られる場合、どこから手を付けますか?
営業の時間を貼り紙で出すことからです。費用はほとんどかかりません。次が、閉店後に道の反対側へ行き、見え方を確かめることです。

まとめ

シャッターの表示は、次の順序で決まります。

1 時間を数える24から営業時間を引き、休む日を足して週で見る。
2 内容を三つに絞る何の店か、いつ開くか、どこで調べるか。
3 描き方を選ぶ巻き取る位置を避ける。戻す必要があるなら塗らない。
4 費用を客数に直す持つ年数で割り、客単価と粗利率で必要な人数を出す。
5 閉店後に測る夜に道の反対側から見る。開店直後の来客を数える。

店が閉まっている時間も、面は働けます。 働かせるかどうかを決めているのは、載せる三つだけです。

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描き方も内容も、まだ何も決まっていない段階で構いません。 巻き取る面の施工を受けるか、閉店後の時間帯に作業できるか。この二つは比べられます。 本文の5ステップと同じ言葉で聞けば、返ってくる答えも並べやすくなります。