看板集客 / 2026年9月4日 更新 / 読了目安 約9分

駐車場・入口の案内サインの作り方
迷わせない5ステップ

来ようとした人を取りこぼしたくない方へ。「どこに何枚必要か」「1枚に何を書くか」 「効いているかをどう知るか」。 この3つに順番に答えていきます。

5手順洗い出しから測定まで
3役割予告・分岐・到着
12項目作る前のチェック
この記事でわかること

取りこぼしが起きる4つの地点/ 案内サインが持つ3つの役割と、置く場所の違い/ 分岐の数だけ枚数が要るという考え方/ 進入する速さから、必要な文字の大きさを出す計算/ 枚数と取り付け方で費用がどう動くか/ 道順を聞かれた回数で効果を測る方法

来ようとした人を、逃さないための看板です

店の看板は、来たいと思わせるために立てます。案内サインの仕事は違います。 すでに来ようと決めた人を、入口まで届けることです。 ここで取りこぼす客は、広告費をかけて呼んだ客です。

つまずく場所は決まっています。分岐のひとつに看板が無く、そこで全員が止まる。 手前で「駐車場」、先で「P」と書き、別の場所だと思われる。 1枚に情報を詰め込み、運転中に読めない。夜だけ見えず、暗い時間の客が迷う。

迷う地点を洗う、役割ごとに置く、決めごとを守る、費用を見る、迷いの数で測る。 この順に進めれば、案内の抜けは見つけられます。

Step 1

迷う地点を洗い出す

必要な枚数は、好みではなく分岐の数で決まります。

道路から敷地に入る地点

入口が建物のどちら側にあるか、通行者には分かりません。看板は見えているのに入口が分からない、という取りこぼしがここで起きます。

駐車場がどこか分からない地点

店の前に停められない業態では、ここが最大の離脱点です。敷地の裏や別の区画にある駐車場は、案内が無ければ存在しないのと同じです。

建物に入ってからの分岐

複数のテナントが入る建物や、階が分かれる店では、入ってからもう一度迷います。入口の中にも1枚要ります。

出るときの経路

入るときだけを考えると、出口が分からない駐車場になります。次に来る気持ちは、帰り道の印象でも決まります。

自分では、もう迷えません

毎日通っている人には、どこが分かりにくいかが見えなくなっています。 事情を知らない人に住所だけ伝えて、来てもらってください。 どこで速度を落とし、どこで止まったか。それが必要な枚数です。

Step 2

役割ごとに置き分ける

同じ内容を並べても、迷いは減りません。

役割置く場所書く内容
予告する分岐の手前に置く「この先」と方向だけ。詳しい情報は要らない
分岐で示す曲がる地点に置く矢印と行き先。迷いが起きるのはこの1枚の前
到着を伝える駐車場や入口に置く「ここです」と確定させる。停めてよい範囲も示す

予告があると、運転者は減速の準備ができます。予告なしに分岐の看板だけを置くと、 気づいたときには曲がれません。 3つの役割がそろってはじめて、案内はつながります。

読み終わる位置から、文字の大きさを出す

敷地に入る車の速さは時速20kmほどです。20 ÷ 3.6 で秒速およそ5.6m。 判断に2秒かかるとすれば、5.6 × 2 で約11m手前に読み終えている必要があります。

必要な文字の高さ = 読ませたい距離 × 1/250 〜 1/500
例:11m先から読ませたい → 11 ÷ 250 = 0.044m → 4〜5cm を下限に考える

これは最低限の数字です。斜めから見る、雨で視界が悪い、初めての場所で緊張している。 現場の条件はすべて読みにくい方向に働きます。計算より大きめに取ってください。

※ 進入速度と判断にかかる時間は、道の形と交通量によって変わります。

Step 3

作るときの決めごとを守る

案内は、1枚ずつではなく、つながりで働きます。

分岐の数だけ用意する1つの分岐に1枚。分岐が3つなら3枚が必要です。
言葉と矢印をそろえる手前で「駐車場」と書いたら、次も「駐車場」。呼び名を変えないでください。
夜に読めるかを確かめる駐車場の奥は、街灯が届かない場所が多くあります。
道にはみ出さないか敷地の外に出す矢印看板は、扱いが変わることがあります。
敷地内でも条例の対象か大きさや設置の仕方によっては、屋外広告物として扱われる場合があります。

呼び名をそろえることは、費用のかからない改善です。 手前で「駐車場」と書いたなら、次も「駐車場」と書いてください。 言い換えは、書き手には同じでも、読み手には別の場所です。

敷地の中でも、扱いが決まっていることがあります

自分の敷地に置くものでも、大きさや設置の仕方によっては、 屋外広告物として扱われる場合があります。県の条例が適用される地域と、 市が独自の条例を持つ地域があり、対象の範囲も分かれます。
※ 要否は自治体・場所によって異なります。事前に管轄窓口か施工業者にご確認ください。

Step 4

費用を、取りこぼしと比べて見る

案内サインは、増やす広告ではなく、減らさないための投資です。

費用が動くところ

枚数分岐の数で決まります。減らすと迷う人が増えます。
取り付け方壁付けか、自立か、地面に立てるか。基礎の有無で大きく変わります。
照明の有無夜間も使う場所では、照らすか光らせるかを選びます。
素材の耐久屋外の雨と日差しに何年さらすかで選び方が変わります。

掲載社が実際に公開している金額は看板の費用に種類別にまとめています。

何人の取りこぼしを防げば釣り合うか

設置の費用 ÷ 使う年数 = 年あたりの費用
年あたりの費用 ÷ 12 = 月あたりのコスト
月あたりのコスト ÷ (客単価 × 粗利率) = 月に必要な客数

例:3枚を12万円で設置し、10年使うとします。120,000 ÷ 10 = 年12,000円。 12,000 ÷ 12 = 月1,000円です。客単価4,000円、粗利率60%の店なら、 1,000 ÷ (4,000 × 0.6) = 0.42 になります。 年に5人の取りこぼしを防げば釣り合う計算です。

新しい客を5人呼ぶ費用と、迷って帰る5人を止める費用。 この2つを並べると、案内サインの位置づけが見えてきます。

Step 5

迷いの数で、効果を測る

案内サインは、効果がはっきり数字に出る看板です。

「場所が分からない」という連絡を数える

電話や問い合わせの中で、道順を聞かれた回数を記録します。案内サインの効果が最も直接に出る数字です。

敷地の前を通り過ぎる車を数える

入ろうとして速度を落としたのに、そのまま行った車を数えます。1時間で数件あれば、入口の案内が足りていません。

初めての人に来てもらう

事情を知らない人に、住所だけを伝えて来てもらいます。どこで止まり、どこで迷ったかを聞けば、足りない1枚が分かります。

来店した人に、迷ったかを聞く

「すぐ分かりましたか」と一言たずねます。迷った人の答えには、たいてい同じ地点が出てきます。

道順を聞かれた回数を書き留めるだけで足ります。減っていれば、効いています。

見るタイミング

設置した直後実際に車で入ってみて、分岐ごとに次の1枚が見えるかを確かめます。
1か月道順を聞かれる回数が減ったかを見ます。
半年夜と雨の日の見え方を確かめます。
1年駐車場の使い方や区画が変わっていないかを見直します。

迷う人が減らないとき、この順で疑う

  1. 1
    言葉がそろっているか

    手前と先で呼び名が違うと、別の場所だと思われます。文字を直すだけで済みます。

  2. 2
    1枚足りない分岐がないか

    実際に走って、次の看板が見えない区間を探します。そこが抜けています。

  3. 3
    向きが合っているか

    進行方向から見て、面が正対しているかを確かめます。

  4. 4
    夜に消えていないか

    駐車場の奥は暗く、昼に読めても夜は見えません。照明の追加で直ることがあります。

  5. 5
    そもそも入口の位置が伝わっているか

    ここまで確かめて残ったら、道路側の1枚から作り直します。

道路から見える1枚が、すべての前提です

敷地の中の案内をいくら整えても、道路から入口が見えなければ意味がありません。 道路側の看板が読まれているかどうかを先に確かめてください。 案内は、店に気づいた人にしか届きません。 道路から見せる面の作り方は看板広告の作り方ガイドで扱っています。

Pitfalls

よくある失敗5パターン

どれも、実際に走ってみれば見つかります。

失敗何が起きるか直し方
分岐の1つに看板が無いそこで全員が止まり、引き返す実際に走って、抜けている地点に1枚足す
手前と先で呼び名が違う別の場所だと思われて通り過ぎる言葉を統一して書き直す
1枚に情報を詰め込んだ運転中に読めず、判断できない矢印と行き先だけに減らす
夜の見え方を確認しなかった暗い時間帯だけ迷う人が出る照明を足すか、反射する素材に替える
出口の案内を作らなかった帰りに迷い、印象が悪く残る出るときの経路にも1枚置く
Checklist

セルフチェックリスト

作る前に使ってください。5つ以上「いいえ」があれば、見直しの余地があります。

  • 道路から入口まで、分岐がいくつあるかを数えた
  • 分岐の数と同じ枚数を用意してある
  • 手前と先で、行き先の呼び名をそろえた
  • 1枚に載せる情報を、矢印と行き先だけに絞った
  • 進入する速さから、必要な文字の大きさを計算した
  • 実際に車で入り、次の1枚が見えることを確かめた
  • 夜に、すべての案内が読めることを確かめた
  • 駐車場の停めてよい範囲を示してある
  • 出るときの経路にも案内を置いた
  • 道にはみ出す設置になっていないか確認した
  • 条例の対象になるかどうかを窓口に確かめた
  • 道順を聞かれた回数を記録する場所を用意した
FAQ

よくある質問

案内サインは、何から決めればいいですか?
迷う地点を数えることからです。道路から入口まで、判断が必要な分岐がいくつあるかを洗い出してください。枚数はその数で決まります。
1枚に何を書けばいいですか?
矢印と行き先だけです。時速20kmで敷地に入る車は、秒速5.6m進みます。判断に2秒かけるなら、約11m手前で読み終える必要があります。文字は4〜5cm以上を下限に考えてください。
敷地の中に置く案内にも、手続きは要りますか?
大きさや設置の仕方によっては、屋外広告物として扱われる場合があります。道にはみ出す置き方は、さらに別の扱いになります。管轄の窓口へご確認ください。
効果があったかどうかは、どう判断しますか?
道順を聞かれる連絡の回数を数えてください。設置の前後で比べると、そのまま効果の差になります。初めての人に住所だけ伝えて来てもらう方法も、足りない1枚を見つけるのに向きます。
すでに案内を出している場合、直せますか?
直せます。呼び名をそろえる、抜けている分岐に1枚足す、向きを振る。どれも全体のやり直しにはなりません。まず実際に車で入り、次の看板が見えない区間を探してください。
費用を抑えたい場合、どうすればいいですか?
枚数ではなく、1枚あたりの大きさと作りを見直してください。分岐の数を減らすと迷う人が増えます。取り付けを壁付けにする、照明を内蔵せず外から照らす。この2つが効きます。

まとめ

案内サインは、次の順序で決めていきます。

1 迷う地点道路から入口までの分岐を数える。枚数はその数。
2 役割予告・分岐・到着の3つを置き分ける。
3 決めごと呼び名をそろえ、矢印と行き先だけに絞る。
4 費用取りこぼしを何人防げば釣り合うかで見る。
5 測定道順を聞かれた回数を、設置の前後で比べる。

案内サインは、新しい客を増やすのではなく、いま来ている客を守るものです。 効果が数字に出やすい分、手を入れた結果もすぐに確かめられます。

案内サインをまとめて作れる業者を探す

当ガイドは仲介や紹介を行っていません。ご相談・お見積もりは各社へ直接お願いいたします。
枚数もデザインも決まっていない段階で、小さい案内板を数枚から受けるかどうかは比べられます。 敷地の図面と、道路から入口までの写真。この2つがあると初回の相談が具体的になります。