看板集客 / 2026年9月5日 更新 / 読了目安 約10分

デジタルサイネージの導入
秒数から決める5ステップ

画面の看板を検討し始めた方へ。「うちに向いているか」「何を何秒出すか」 「続けられるか」。 この3つに順番に答えていきます。

5手順向き不向きの判定から測定まで
4視点秒数・中身・時間帯・頻度
12項目導入前のチェック
この記事でわかること

画面の看板が向く場面と向かない場面/ 見る人の滞在秒数から、1画面の情報量を決める考え方/ 明るさ・屋外対応・中身の入れ方という機器側の条件/ 電気代を月いくらで見積もる計算式/ 設置費と運用費を合わせた回収の計算/ 画面限定の品目で効果を切り分ける方法

替え続けられるかどうかで、答えが決まります

デジタルサイネージは、画面で見せる看板です。板の看板との違いは1点だけです。 刷り直さずに中身を替えられることです。 逆に言えば、替えないなら板の看板のほうが安く確実です。

つまずく場所は決まっています。更新する人を決めずに導入し、数か月で中身が固定される。 1画面に情報を詰め込み、通りがかりに読まれない。 屋内用の機器を窓際に置き、昼間だけ白く飛ぶ。動画に凝り、制作費で息切れする。

向き不向きを判定する、秒数と中身を決める、機器と設置を決める、費用を見る、画面限定で測る。 この順に進めれば、導入してから後悔する部分は減らせます。

Step 1

向いている場面かを判定する

4つのうち3つ以上が当てはまらないなら、板の看板を先に考えてください。

中身が頻繁に変わる

日替わり、週替わり、季節ごと。刷り直しが要らない点だけが、板の看板に対する強みです。

立ち止まる場所がある

入口の前、待合、レジ横。数秒でも足が止まる場所なら、複数の画面を順に見せられます。

動きで気づかせたい

静止した面が並ぶ場所では、変化があるものに目が行きます。ただし条例で制限がある地域があります。

中身を作り続けられる

更新が止まった画面は、古い情報を出し続けます。誰がいつ差し替えるかが決まらないなら、板のほうが確実です。

いちばん多いつまずきは、機器ではなく体制です

画面の看板の相談で多いのが「どの機種がいいか」というご質問です。 けれども結果を分けるのは、中身を誰がいつ替えるかです。 担当者と差し替えの日が決まらないうちは、機種を選ぶ段階ではありません。

Step 2

秒数から、中身の量を決める

情報量の上限は、見る人がその場にいる秒数で決まります。

見る人通りすがりか、待っている人か。使える秒数が変わります。
見る秒数歩く人なら数秒。待合なら数十秒。ここで1画面の情報量が決まります。
出す時間帯営業時間だけか、閉店後も出すか。電気代と寿命に効きます。
更新の頻度日替わりか、月替わりか。誰が作るかまで決めてください。

置く予定の場所に立ち、通る人が何秒そこにいるかを数えてください。 歩いて通り過ぎる場所なら、たいてい2〜5秒です。 その秒数の間に読めるものしか、画面に載せられません。

1画面の秒数と、1周の長さ

通りがかりに見せる場合:1画面 5〜8秒/1周 30〜60秒
待つ人に見せる場合:1画面 10〜15秒/1周は長くしてよい

これは運用上の目安です。長い画面が1枚あると、その間に通り過ぎた人には何も届きません。 枚数を増やして1枚を短くするほうが、取りこぼしは減ります。

1画面に載せる用件は1つに絞ってください。文字を減らすと、その分だけ文字が大きくなります。 画面が明るいことと、文字が読めることは別の話です。

※ 適切な秒数は、通行の速さと画面までの距離で変わります。設置後に実際の前を歩いて調整してください。

Step 3

機器と設置の条件を確かめる

屋内用と屋外用は、見た目が似ていても中身が違います。

項目何が変わるか見落とすと
明るさ屋内と屋外で桁が違う窓際や屋外では、明るさが足りないと白く飛んで読めません
屋外対応か防水・防塵・温度の耐性屋内用の機器を屋外に置くと、夏の熱で止まります
縦か横か設置場所の空きで決まる後から変えると取り付けごと作り直しになります
中身の入れ方USB・ネットワーク・手動離れた場所から替えられるかで、運用の手間が変わります

明るさは cd/m2(カンデラ毎平方メートル、面の明るさの単位)で表します。 屋内向けの機器と、直射日光の当たる場所に耐える機器では、この数字が数倍違います。 昼間の明るい時間に現地へ行き、その場の明るさを確かめてください。

動きのある表示は、扱いが分かれます

画面の看板も、屋外広告物として手続きの対象になる場合があります。 動く表示や点滅する表示について、別の制限を設けている地域もあります。 県の条例が適用される地域と、市が独自の条例を持つ地域があります。
※ 要否は自治体・場所によって異なります。事前に管轄窓口か施工業者にご確認ください。 手続きの流れは屋外広告物の許可ガイドにまとめています。

Step 4

導入費と、毎月かかる分を分けて見る

画面の看板は、置いた後にもお金がかかり続けます。

画面の大きさと明るさ屋外の直射日光に耐える明るさは、屋内用と別の機器になります。
設置の方法壁掛け、自立、埋め込み。下地の補強が要るかどうかで変わります。
電源と通信の工事近くに電源が無ければ引きます。遠隔で更新するなら回線も要ります。
中身を作る費用画像だけか、動画か。毎回外注するなら、それが毎月のコストです。
電気代出す時間が長いほど積み上がります。計算式は下にあります。

掲載社が実際に公開している金額は看板の費用に種類別にまとめています。

電気代を先に出しておく

消費電力(kW) × 1日の稼働時間 × 30 = 月あたりの使用量(kWh)
例:0.15 × 12 × 30 = 54kWh
54 × 30円 = 月およそ1,620円

単価は電気の請求書に載っています。ご自分の単価に置き換えて計算してください。 24時間つければ、この例では単純に倍になります。

月に何人来れば釣り合うか

導入費 ÷ 使う年数 ÷ 12 + 電気代 + 運用費 = 月あたりのコスト
月あたりのコスト ÷ (客単価 × 粗利率) = 月に必要な新規客数

例:50万円で導入し、5年使うとします。500,000 ÷ 5 = 年100,000円。 100,000 ÷ 12 = 月8,333円。電気代1,620円を足して、およそ月10,000円です。 客単価2,000円、粗利率50%の店なら、10,000 ÷ (2,000 × 0.5) = 10 になります。 月に10人、3日に1人の新規客で釣り合う計算です。

Step 5

画面限定のものを作って、測る

他の面と混ざらない数字を、1つだけ作れば足ります。

画面で出したものだけを注文で数える

画面にだけ出す品目を1つ作ります。その注文数が、画面を見た人の数にいちばん近い数字です。

画面専用の合言葉を出す

「画面を見た」と伝えると何かが付く形にします。口頭で足りるので、費用はかかりません。

立ち止まった人を数える

1時間だけ、画面の前で足を止めた人を数えます。設置前の同じ時間帯と比べます。

画面専用のQRコードを出す

読み取り数が分かる形にします。他の経路と混ざらないよう、画面だけのコードにしてください。

画面にだけ出す品目を1つ。それだけで、切り分けられる数字になります。

見るタイミング

2週間中身を差し替えて、反応が変わるかを見ます。動くのは中身か、置き場所かが分かります。
1か月画面限定の品目や合言葉の件数を数えます。
3か月更新が続いているかを見ます。止まっていれば、体制の問題です。
1年画面の明るさの落ち方と、電気代の実績を確かめます。

反応が無いとき、この順で疑う

  1. 1
    1画面が長すぎないか

    歩く人は数秒で通り過ぎます。秒数を詰めるだけで直ります。

  2. 2
    1画面に載せすぎていないか

    文字が小さくなり、何も読まれません。1画面1用件に減らします。

  3. 3
    明るさが足りているか

    昼間の窓際は、想像よりずっと明るい場所です。位置をずらすと直ることがあります。

  4. 4
    更新が止まっていないか

    古い情報が出続けると、見る価値がないと学習されます。

  5. 5
    そもそも足が止まる場所か

    ここまで確かめて残ったら、置き場所を変えるか、板の看板に戻す判断になります。

画面は、気づかせる面の代わりにはなりません

画面で伝えられるのは、すでに店に気づいた人に対してです。 遠くから店の存在を知らせる役目は、大きな面の看板が担います。 画面を足す前に、店名と業種が離れた場所から読めているかを確かめてください。 道路から見せる面については看板広告の作り方ガイドで扱っています。

Pitfalls

よくある失敗5パターン

機器ではなく、運用で起きるものがほとんどです。

失敗何が起きるか直し方
更新する人を決めずに導入した数か月で中身が固定され、板の看板より高くつく月1回の差し替え日を決め、担当を1人置く
1画面に情報を詰め込んだ文字が小さく、通りがかりに読まれない1画面1用件に減らし、枚数を増やす
屋内用の機器を窓際に置いた昼間だけ白く飛び、いちばん人が多い時間に読めない位置を奥にずらすか、明るい機種に替える
動画を凝って作った制作費が毎回かかり、更新が止まる静止した画像を差し替える形に切り替える
電気代を見ずに24時間つけた毎月の固定費が想定を超える出す時間帯を営業時間に合わせて絞る
Checklist

セルフチェックリスト

導入を決める前に使ってください。5つ以上「いいえ」があれば、見直しの余地があります。

  • 画面を見る人が、何秒その場にいるかを実際に数えた
  • 1画面あたりの秒数を決めた
  • 1画面に載せる用件を1つに絞った
  • 中身を差し替える担当者を1人決めた
  • 差し替えの頻度と、次の差し替え日を決めた
  • 設置する場所の明るさを、昼間に確かめた
  • 屋外に置くなら、屋外対応の機器かを確認した
  • 電源が近くにあるかを確認した
  • 離れた場所から中身を替えられるかを確認した
  • 出す時間帯を決め、電気代を計算した
  • 動きのある表示に制限がないか窓口に確かめた
  • 画面限定の品目か合言葉を用意した
FAQ

よくある質問

デジタルサイネージは、何から決めればいいですか?
見る人が何秒その場にいるかからです。通りすがりなら数秒、待合なら数十秒。この秒数が、1画面の情報量と枚数を決めます。機器の選定はその後です。
1画面は、何秒くらいが目安ですか?
通りがかりに見せるなら5〜8秒、1周は30〜60秒に収める形が扱いやすいです。1枚を短くして枚数を増やすほうが、取りこぼしは減ります。設置後に実際の前を歩いて調整してください。
画面の看板にも、手続きは要りますか?
屋外広告物として扱われる場合があります。動きや点滅のある表示について、別に制限を設けている地域もあります。管轄の窓口へご確認ください。
効果があったかどうかは、どう判断しますか?
画面にだけ出す品目を1つ作り、その注文数を数えてください。他の経路と混ざらない数字になります。判断は1か月、更新が続いているかは3か月で見ます。
板の看板と、どちらがいいですか?
中身を替え続けられるなら画面、替えないなら板です。更新が止まった画面は、高い板の看板と同じになります。担当者が決まらないうちは、板のほうが確実です。
費用を抑えたい場合、どこを削りますか?
画面の枚数と、中身の作り方を見直してください。動画をやめて静止した画像にすると、毎回の制作費が下がります。出す時間帯を営業時間に絞ると、電気代も下がります。

まとめ

デジタルサイネージは、次の順序で決めていきます。

1 向き不向き中身を替え続けられるか。担当者と頻度を先に決める。
2 秒数と中身滞在秒数を数え、1画面1用件に絞る。
3 機器と設置明るさ、屋外対応、電源、中身の入れ方を確かめる。
4 費用導入費に、電気代と運用費を足して月で見る。
5 測定画面限定の品目を1つ作り、その件数を数える。

更新が止まった画面は、いちばん高い板の看板になります。 機種より先に、替える人と替える日を決めてください。

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機種も枚数も決まっていない段階で、設置場所の明るさから見てくれるかどうかは比べられます。 置きたい場所を昼間に撮った写真と、近くの電源の位置。この2つがあると初回の相談が具体的になります。